先日、AMI国際モンテッソーリ協会の国際試験管による講演会を視聴しました。
子ども達の「社会的意識」とはどのようなものなのか、どのような環境で発達していくのか、マリア・モンテッソーリが子ども達から発見した「社会的意識の発達」について、解説を聞く事が出来ました。
「社会的意識」とは、どんな意識でしょうか?お友達と仲良くすることでしょうか?
マリア・モンテッソーリが言う「社会的意識」とは、他者との関わりにおいて自分自身の言葉や行動の影響力を理解し、自己コントロール、意志の強さ、選ぶ能力(正しい事を選ぶ力)を身に付け、自己を発達させることだと言っています。この「社会的発達」は、子どもが持っている無意識の力です。無意識の力は、ご褒美や競争によって引き出す事は出来ません。子ども達は、自然に本能的に、周りにいる人達のために何かをしたいと思うような力をもともと持っていると説明されていました。
この「社会的意識」の発達は、時間がかかります。子どもの家には、「社会的意識」を発達させられる環境が整っています。子ども達が取り組む教具活動には、他人に配慮した秩序があります。そして「日常生活の練習」という分野には、「環境への配慮」というプログラムや他人に配慮する「気品と礼儀」というプログラムがあります。クラスは、異年齢クラスでさまざまな年齢の子ども達が一つの小さい社会を形成しています。帰属意識が育つと、クラスのお友達のために貢献したいと、自然に思うようになります。
誰かのために貢献したいという「社会的意識」が人格といて定着した子ども達は、自身の能力を存分に発揮して、健康的な社会を作ってくれる事でしょう。